ASMPT SMT Solutions
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DEK TQ L:大型基板に対しても実証された性能と精度

29.08.2022

2022年8月17日、シンガポール – ASMPTが提供するDEK TQシリーズは、その精度と処理速度、コンパクトなフットプリントにより、今日の市場をリードする印刷プラットフォームとなっています。SMTをリードする当社は、大型基板の処理にさらなる柔軟性をもたらすため、最大寸法600×510mmの基板に対応する新モデルとしてDEK TQ Lを発表いたします。この新しいはんだペースト印刷機はこれまでの性能レベルを更新し、統合型スマートファクトリーにおけるASMPTのオープンオートメーションコンセプトに対しても多くの機能を提供します。

±12.5ミクロン@ 2 Cmkのアライメント精度と±17.0ミクロン@ 2 Cpkのウェット印刷精度を誇るDEK TQプラットフォームの各マシンは、市場で最も高精度のペースト印刷機シリーズを構成します。また、新しいDEK TQ Lは、「最大の性能と柔軟性を最小の製品サイズで実現する」というASMPTのモットーに従って設計されています。特に注目すべき点は、2台のマシンを背中合わせに配置することで、ラインの長さを延長せずにデュアルレーンモードができることです。

DEK TQ Lの新機能

DEK TQ Lは、DEK TQを90%上回る最大寸法600×510mmの大型基板の印刷において、新たなレベルの自由度を電子機器メーカーにもたらします。560×510mmという印刷可能範囲は、78%の増加となっています。また、3分割コンベアに対応したDEK TQ Lは、最大長さ345mmの基板に対応します(DEK TQは250mm)。

基板サイズの増加にもかかわらず、最大コアサイクル時間は3分割コンベアモードでわずか6.5秒です(DEK TQは5秒)。このマシンは、高精度リニア駆動、新しいオフベルト印刷プロセス、革新的なクランピングシステム、高性能印刷ヘッドおよび、光ファイバーケーブルを使用したASMPT独自の信号伝達方式により、これらの値を実現しました。また、効率的かつ高速のアンダーステンシルクリーニングシステム(USC)と独自のリニア駆動により、従来システムよりも最大50%高速のクリーニングが可能です。基板表面は最大90%以上大きいため、簡単に交換できる3種類のサイズのクリーニングペーパーをこのシステムに装着できます。

この新しい印刷機は設置面積が1.95㎡(長さ1.3m×幅1.5m)であり、DEK TQをわずかに上回るサイズとなっています。これにより、設置面積あたりの高い生産性を確保します。

ノンストップ生産の理念

DEK TQプラットフォームの印刷機は、クリーニング要件に応じて、ユーザーの介入なしで8時間以上動作するように設計されています。これは、特に22mのクリーニングペーパーと7Lのクリーニング溶剤タンクを備えて最適化したアンダーステンシルクリーニングシステムによって実現されました。また、このマシンは11mのクリーニングペーパーや、簡単に取り換え可能な幅の異なるバキュームヘッドタイプにも対応します。DEK TQ印刷機には、印刷プロセス中の手動での介入を最小限に抑えるために、自動ペーストディスペンサーおよび警告や停止の閾値を個別に設定できる統合型のペースト高さ制御を備えた効率的なペースト管理システムがオプション装備されます。その他の便利機能としては、印刷機を停止せずにペースト容器を交換できるデュアルアクセスカバー(DAC)などのオプションが挙げられます。

段階的な自動化

DEK TQのプラットフォームは、SMT生産を段階的に自動化するというASMPTのオープンオートメーションコンセプトを遵守しているため、ユーザーは自社のラインを自動化する速度と範囲を決定できるようになります。このマシンの各種拡張オプションは、同じ原則に基づいています。

たとえば、このシステムは、印刷プロセス中に基板が曲がるのを防ぐサポートピンの位置を独自に決定します。直径4mmまたは12mmのピンを自動で配置し、ピンの位置および、業界で唯一の機能として、ピンの高さも確認します。DEK TQ Lは基板サイズが大きいため、オプションのスマートピン配置用マガジンでDEK TQの2倍となる最大60ピンを保持します。また、DEK多目的クランプシステムによって柔軟性がさらに向上します。汎用性が高く圧倒的に柔軟なASMPTのクランピングシステムは、ソフトウェア主導のリニア駆動によって各基板の厚さや形状に自動的に適応します。その結果、DEK TQのマシンは基板端に非常に近いエリアでも、高い信頼性と優れた品質で印刷することが可能となります。

また、DEK TQ印刷機をProcess Lens SPIシステムおよび自立制御エンジンを搭載したWORKS Process Expertソフトウェアと組み合わせれば、印刷プロセス全体を自動的に制御および最適化できるようになります。

オープンインターフェースによる容易な統合

お客様のライン、材料、または生産管理システムに対して最高の水平統合および垂直統合を実現するために、オープンで柔軟性のある各種インターフェースとプロトコルが用意されています。その中には、ライン内で基板に関する通信を行うIPC-HERMES-9852および、工程のデータを転送するIPC-CFXなどが含まれます。また、WORKS製造現場管理ソフトウェアパッケージの一部としてオフラインのプログラミングをサポートするWORKS プリンタープログラミングなど、ASMPTのワークフローソリューションによってファクトリーレベルの資産・保守管理と継ぎ目のない人間とマシン間通信が実現されます。さらに、MESまたは倉庫管理システムのようなサードパーティーシステムやITシステム、さらには幅広いリモートサポートソリューションとの通信もサポートされます。

より多くの生産スペース、さらなる柔軟性

「当社はDEK TQ Lによってさらなる柔軟性を提供し、ユーザーの皆様が新たな事業分野を開拓してこれまで通りの精度、性能、品質で生産を拡大しながら、それらすべてを過去に例がないほどの生産スペースで実現できるように支援します」と、ASMPTのプロセスソリューションシニアマネージャーであるJens Katschkeは説明します。 「カスタムメイドの自動化を実現するために各種モジュールを備えた新世代のDEK TQ印刷機は、自社の統合型スマートファクトリーを構築するためにオープンソースのソリューションを求めているSMTメーカーにとって最適なマシンとなるのです」