ASMPT SMT Solutions
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ASMPT、 2020年度中間決算を発表

02.09.2020

半導体組立・パッケージングソリューションのトップサプライヤーである ASM Pacific Technology Limited (以下、 「ASMPT」または「グループ」)(証券コード: 0522)は 2020年6月30日を期末とする6ヶ月間の中間決算を発表しました。2020年上半期は、新型コロナウイルスのパンデミックによる複数の国でのロックダウンに起因する急激な景気後退、また、米中貿易摩擦による逆風に見舞われ、世界経済は厳しい状況にありましたが、ASMPTは、 5Gインフラストラクチャの構築、中国半導体サプライチェーンのローカライゼーション、 アドバンストパッケージング市場におけるグループの強固な地位といった要素が追い風となって着実に回復し、収益、利益ともに前年同期を上回る業績を達成できました。

2020 年上半期のASMPTの収益は 9 9,160 万米ドル(2019 年上半期: 9 2,730 万米ドル)と報告しています。グループ全体の税引き後利益は3 9,080 万香港ドル(2019 年上半期:1 7,830 万香港ドル)でした。また、1 株当たりの利益は 0.95 香港ドル(2019 年上半期:0.44 香港ドル)でした。

2020年上半期のグループ全体の受注額は11 4,000 万米ドルとなり、前年同期の7.4% 増、出荷受注比率は 1.15 でした。上半期末時点のグループ全体の受注残高 7 9,990 万米ドルとなっています。

ASMPT CEORobin Ngは次のように述べています。「当社は、世界的なマクロ経済の逆風を比較的うまく乗り越えてきましたが、新型コロナウイルスのパンデミックや地政学的な緊張は依然として深刻であり、先行き不透明な状況が続いています。1つ明らかなことは、これまでの働き方や業界の常識が世界的に急速に変化し、全体的な傾向として、今後デジタル化の必要性がますます高まるだろうということです。例えば、リモートワークの増加、高性能なコンピューティングやデータセンターへの強い要望、5Gインフラストラクチャの構築、中国の半導体サプライチェーンのローカライゼーションなどに対する大きな需要によって、さまざまな業界で、広範で複雑なデジタル化が求められることになります。ASMPT には、このような急速に拡大する要求に対応できる万全の体制が整っています。

2020年上半期、ASMPT は、モビリティ、通信、IT分野の顧客からの収益を拡大し、オプトエレクトロニクスとパワーマネジメント事業も前年同期から収益を伸ばしました。また、アドバンストパッケージング事業も前年同期と比較して大幅な業績向上を達成しています。

経済的な逆風が続く中で、給与の凍結、厳格な人員管理と裁量支出監視など、グループ全体でコスト抑制に取り組んできました。グループの健全な財務状態によって、先行きが不透明な経済状況を乗り越えるための基盤を確立しています。

新型コロナウイルスの影響への対応

今年初めに発生した新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ASMPTはグローバルな状況管理を推進するために、グループ BCP (「事業継続計画」)委員会を設置し、グループで地域当局のガイドラインや規制を遵守し、責任ある企業市民として、地域社会における感染拡大防止対策を支援する取り組みを進めてきました。

中国の主要生産施設では、旧正月の休暇以来続いていた各種の移動制限が解除され、実質的に全従業員がすでに業務に復帰しています。グループで、生産性の向上と時間外労働により、第1四半期に減少した生産能力は大きく回復しました。

マレーシア工場では、 2020 5 月中旬までにフル稼働体制に戻すことができました。シンガポール政府は、 2020 6 2 日から段階的に企業活動の再開を進め、ASMPTでも状況を注視してきました。どちらの拠点も、生産能力は通常レベルに戻っていますが、事業を展開している欧米各国では、さまざまな規制や外出制限が導入されています。グループでは、柔軟な勤務体制によって業務を継続しています。

事業別ハイライト

半導体ソリューション事業の 2020 年第 2 四半期の売上高は 2 7,900万米ドルで、前四半期比43.0% 増、前年同期比 33.8% 増となりました。また、2020 年上半期の売上高は、4 7,330 万米ドルで前年同期比16.6% 増となりました。

2020年第2四半期の事業別売上高は、 アドバンストパッケージング、オプトエレクトロニクス IC/ディスクリートの各事業に支えられ、前年同期より増加しています。CIS事業は、主としてスマートフォン向けの需要の低迷と、前年の売上が高水準だったことにより、前年同期より減少しています。RDL(再配線層)向けのアドバンストパッケージング実装ツールおよび NEXXの銅ビルドアップアプリケーションは、前年同期から大幅に売上を伸ばし、市場で拡大しているハイパフォーマンス・コンピューティング・アプリケーション事業も引き続きNEXXの強力なパフォーマンスを牽引しています。NEXXの他に、従来のワイヤーボンダー、ダイ・ボンダーは、厳しいビジネス環境にもかかわらず、前年同期から比較的堅調に売上を伸ばしました。

2020 年第 2 四半期の半導体ソリューション事業の新規受注額は、2 2,690 万米ドルでした。2020 年上半期の新規受注額は 5 3,650 万米ドルで、前年同期比 14.2% の大幅な増加となりました。2020年第2四半期の受注額は、新型コロナウイルスや貿易摩擦の影響から企業の全体的な景況感が悪化した中で、前年同期比 8.1% の減少にとどまりました。

半導体ソリューション事業の売上総利益率は、2020 年第 2 四半期が 42.9%、上半期が 42.2% で、それぞれ前年同期から211bps、219bpsの上昇となりました。上半期の売上総利益率の上昇は、主に販売数増加のほか、生産性向上、製品構成、生産工程の継続的なコスト削減などの成果によるものです。

2020年上半期の材料事業の受注額は、過去最高の1 6,730 万米ドルで前年同期比 59.3% 増でした。2020年上半期の材料事業の売上高は、1 2,570万米ドルで前年同期比 15.6% 増となりました。

材料事業の売上総利益率は、2020年第2 四半期が16.9%、上半期が13.5%で、それぞれ前年同期から 546bps250bpsの上昇となりました。材料事業の上半期の売上総利益率の上昇は、主に販売数の増加と、2020 年に不採算事業であった成形相互接続基板事業から撤退したことによるものです。

SMT ソリューション事業の 2020 年上半期の売上高は、3 9,260万米ドルで、前年同期比 6.9%減となり、売上総利益は、2020 年第 2 四半期が 31.3%2020年上半期が 31.8% となりました。これは、自動車および産業用アプリケーション市場における売上減少と、昨年と比較して中国の比較的大口の顧客からの売上減少の影響を受けたことによるものです。

CEO Robin Ng は次のように述べています。「国際通貨基金(IMF)は、今年 6 月に、2020年の世界経済の成長見通しを、 -3.0 % から -4.9% に下方修正しました。2020 年下半期も、新型コロナウイルスの COVID-19 感染の新たな波の脅威と、米中間の緊張悪化による継続的な影響が、世界的に重大な懸念となるでしょう。ASMPTでは、自動車業界とユーロ圏における需要低下を考慮したうえで、2020 年第 3 四半期の収益を 4 8,000 万から 5 6,000万米ドルの範囲と予測しています。

こうした先行き不透明な状況にあっても、中国メーカーのサプライチェーンのローカライゼーションや、5G インフラストラクチャ導入の加速に引き続き需要が見込まれるほか、アドバンストパッケージング、シリコンフォトニクス、産業用 IoT、ミニ LED およびマイクロ LED ソリューション、パワー半導体、Industry 4.0 ソリューションなどの新たな市場機会の獲得も進めており、株主の皆様に長期的に持続可能な価値を提供していけると考えております」

詳しくは、smt-solutions.jp@asmt.comにお問い合わせください。