次世代：ASM ProcessExpert

ASM ProcessLensシステムのみでも、ASMは最先端の高精度なインラインSPI技術の新境地を開拓しています。他のシステムであれば不正確な測定によって不要なライン停止が生じ、生産性が低下するようなケースでも、ASM ProcessLensは正確かつインテリジェントな独自の測定システムによって悪影響を最小限に抑えることができます。

ASM ProcessLensは、他のハイエンドSPIと同様にモアレフリンジパターンを採用しながら、全く新しいデジタル技術を取り入れています。光学測定用のストライプパターンは柔軟性の低いピエゾグリッドでは生成されませんが、800万個以上のマイクロミラーを配したプロセッサーチップによりデジタル的かつフレキシブルに生成されます。このようなグリッドには、柔軟性が高いというユニークな利点があります。ミラーの配列を変えれば、新たな画像や映像を得ることができます。これによって、高さの解像度を犠牲にすることなく、最大1000µmの広い測定範囲と優れた精度を備えたシステムを運用できます。

ASMはカメラの位置決めに、独自のハイエンド半導体製造ソリューションから生まれた高性能ドライブを採用しています。その結果、X/Yポジショニングは12.5µmというSPIシステム屈指の精度を誇ります。複数の光源を使用したシャドウフリーな測定もこのシステムの特徴です。つまり、優れたペースト塗布量測定機能と非常に便利なビジョンシステムを兼ね備えているわけです。ASM ProcessLensはデュアルコンベヤモードでも稼働できます。このシステムは2Dと3Dの測定を組み合わせながら、基板の反りを補正することで、高速かつ高精度な測定を実現。虚報の件数を大幅に削減できます。

ソフトウェアによってSPIシステムがインラインエキスパートシステムに進化

各種SPI測定機能を備え、印刷サイクル毎に学習するASM ProcessEngineのリアルタイムソフトウェアを追加すれば、ASM ProcessLensがASM ProcessExpertに進化します。このエキスパートシステムを導入すれば、マシンを停止してオペレーターがサポートする従来の事後対応型工程管理から、機器を自律的に最適化する仕組みに移行できます。ASM ProcessExpertは印刷結果をリアルタイムに解析し、修正措置を見極め、生産性や品質が低下する前にステンシル印刷機へ伝達します。例えば、クリーニングサイクルは所定の印刷サイクル後に実行するのではなく、実際のニーズに応じて行います。多くの場合、これによってクリーニング間隔が長くなり、ラインのスループットは向上しますが、印刷品質に影響はありません。

製造性を重視したデザイン

DFM HealthCheck機能を利用すれば、製造ラインで使用する前にステンシルのガーバーデータをロード＆解析できます。ASM ProcessExpertは印刷シミュレーションや仮想印刷の機能を利用して、そのステンシルデザインが安定した印刷工程に適しているかどうかを判断し、重要な箇所をハイライトします。新製品導入（NPI）にあたっても、ASM ProcessExpertは役立ちます。数秒で多変量解析を実行して相互依存性を認識し、自律制御されたテストを数回実施して最適な印刷工程パラメータを割り出します。もはや、経験豊かなオペレーターが面倒なテスト印刷を何度も繰り返しながらこのようなパラメータを決定する必要はありません。ASM ProcessExpertを導入すれば、人手の少ない夜間や週末のシフト中でも、新製品導入を確実に成功させることができます。

現在のラインと将来のデジタル化に対応した新技術

ASM ProcessExpertは、革新的で超高速かつ高精度なASM ProcessLensからスタートし、後からオプションのASM ProcessEngineソフトウェアを追加して未来のスマートSMTファクトリーの基盤を築くことができるため、お客様にとってさまざまなメリットがあります。ASM ProcessExpertを導入すれば、試行錯誤しながら時間をかけて問題を解決するのではなく、印刷工程を迅速、確実、自律的に最適化し、品質や生産性、収益性を向上できるようになります。

ASM ProcessLensの詳細はカタログをご覧ください。

詳しくは、smt-solutions.jp@asmt.comにお問い合わせください。